住宅ローンを選ぶ際は、最終的な支払い総額を安くできるようにお得なプランを申し込むことが重要です。最新の金融動向や、金利に関する仕組みもチェックしておくと万全です。今回は、住宅ローンの種類ごとのお薦めランキングもご紹介していきます。

住宅ローンを検討しているなら最新の金融動向をチェック

住宅ローンを組むことを検討している場合は、最新の金融動向をきちんと押さえておくことが大切です。

2018年9月の段階では日銀が長期金利上昇を容認したため金利が上がると予想される

2018年7月31日に実施された金融政策決定会合において、日銀はこれまでの金融緩和政策を見直し、長期金利について0.2%程度の上昇を念頭に置いた修正措置を決定しました。

日銀はこれまで長期金利の誘導目標について、0%程度になるように誘導してきましたが、経済や物価などの情勢に応じて、上下に0.2%程度までの変動を認める方針に転換したのです。

物価を上昇させるという目標を思うように達成出来ず、金融緩和政策が長期化していくことに伴い、多くの金融機関が経営難に陥る危険性を回避するための措置とみられます。

今回の日銀の措置は、長期金利の上昇に伴って金融機関が住宅ローンなどの金利を引き上げることを容認するものと見られ、今後の金利上昇の要因となる可能性があります。

住宅ローンを選ぶなら条件に合った金融機関を選ぶ

住宅ローンを選ぶ場合は、自分の条件に合った金融機関を選ぶことが大切です。住宅ローンに関する事項としては、住宅ローンの借入額、借入期間、金利の種類、金利の割合、保証料、手数料などがあります。

金利の低さだけで選ぶのではなく、保証料や手数料などの諸費用の額を確認することも大切です。繰り上げ返済を活用する場合は、繰り上げ返済にかかる手数料も重要になります。

実際に住宅ローンを組む前に、インターネットで事前にシミュレーションを行うことも有効です。

住宅ローンの固定金利の基礎知識

住宅ローンの固定金利についての基礎知識をご紹介します。

全期間固定金利型とは?

全期間固定金利型とは、ローンの支払期間に金利が一切変動しない住宅ローンです。

支払い中に金利が変動しないことから、不確実性の少ない堅実な将来設計をしたい場合や、投資を行っていて他にリスクを抱えたくない場合などに有用な住宅ローンになっています。

全期間固定金利型のメリット

全期間固定金利型のメリットは、金利が上がらないことです。金利が変動するローンの場合は、市場や景気の影響で金利が上昇する可能性がありますが、全期間固定金利型のローンの場合は、返済が終わるまで金利が上昇するリスクがありません。

金利が急に上昇する可能性がある場合は、将来の金利がどうなるか不明瞭な部分がありますが、全期間固定金利型は金利が変動しないため、将来の見通しがつきやすく、毎月堅実な返済を行いやすくなっています。

全期間固定金利型のデメリット

変動金利の場合は、市場や景気の影響によって金利が急激に下がる可能性がありますが、全期間固定金利型は金利が一切変動しないため、金利の相場が下がっても恩恵を受けることができないというデメリットがあります。

また全期間固定金利型の金利は、変動型の金利に比べて金利が高いのが一般的です。堅実で安定している分、最終的な総支払額は変動型よりも多くなる可能性があります。

全期間固定金利型の導入を検討する場合は、変動金利型と比較して総支払額がどの程度多くなるのか、事前にシミュレーションをしておくと安心です。

固定金利期間選択型とは?

固定金利期間選択型の住宅ローンとは、3年、5年、10年などの期間を設定し、その期間のみ金利が固定される方式の住宅ローンです。

期間が終了した後は、終了時点の金利を基準に再度固定金利期間選択型を継続するか、変動金利型に切り替えるかを選択するのが一般的です。

固定金利期間選択型のメリット

固定金利期間選択型のメリットは、固定金利型と変動金利型の両方の特徴を備えていることです。

変動金利型は市場の金利が急激に上昇した場合に、住宅ローンの金利も高くなるリスクがありますが、固定金利期間選択型であれば、設定期間の間は金利が上昇するリスクがありません。

一方、全期間固定型の場合は、金利の相場が大幅に下がっても金利が一切変動しないというデメリットがありますが、固定金利期間選択型の場合は、期間が終了すれば変動金利型に切り替えることができます。

固定金利期間選択型のデメリット

実際に適用される金利については、「基準金利-金利優遇幅」で算出されるのが一般的です。

固定金利期間選択型の場合は、固定金利の期間が終了した時点で、金利優遇幅がローンを組んだ当初よりも低く設定される場合が多くなっています。

それによって、多くの固定金利期間選択型においては、固定金利の期間が終了した時点では、ローンを組んだ当初よりも金利が高くなる場合が多くなっています。

固定金利期間選択型では、金利が固定される期間を3年、5年、10年などで設定することができますが、期間が長くなるほど金利が高くなる傾向があります。

固定金利が適用される期間が長くなるほど安定感がある反面、最終的な支払い総額も高くなるのが一般的です。

固定期間が終了した後は、固定金利期間選択型を継続するか、変動金利型に切り替えるかを選択するのが一般的です。通知は期間終了の数ヶ月前に届く場合が多くなっています。

通知が届いてから放置していると、自動的に変動金利に切り替わる場合があるので注意が必要です。

住宅ローンの変動金利の基礎知識

変動金利型の住宅ローンについての基礎知識をご紹介します。

変動金利型とは?

変動金利型の住宅ローンとは、借入期間中に適用される金利について、一定期間ごとに見直しが実施される住宅ローンです。金利が見直される時期については、半年ごとに設定されるのが一般的です。

金利は一定期間毎に変動しますが、ローンの返済額が急激に増加して負担が大きくなりすぎないように、月々の返済額については5年間毎に見直される場合が多くなっています。

変動金利型のメリット・デメリット

変動金利型の住宅ローンは、固定金利型に比べて金利が低く設定されている場合が多くなっています。そのため、急激な金利の上昇がなければ低金利の状態を維持して、最終的な返済額を低く抑えることができる可能性があります。

また、市場の金利の相場が低下すれば、それに伴って住宅ローンの金利も下がる可能性があるため、住宅ローンを組んだ当初よりも金利が下がる場合もあります。

変動金利型のデメリットは、市場の金利が急激に上昇すると、それに伴って住宅ローンの金利も大幅に上昇する可能性があることです。月々の返済額の5年間毎の見直しなどの措置はあるものの、金利が上昇すれば最終的な返済額は増加することになります。

住宅ローンランキング-固定-

全期間固定金利型の住宅ローンについて、お薦めランキングをご紹介します。

※記載の内容や金利は2018年10月1日現在のものです。最新の内容や金利についてはご確認ください。

1位.ARUHI ARUHIスーパーフラット8S

金利:0.78%(全期間固定15年~35年の当初10年間の場合。11年目以降は金利が変更)

通常のARUHIフラットよりも低金利で利用できる、全期間固定型の住宅ローンです。保証料や繰上返済手数料がかからないのも魅力です。

【出典】ARUHI スーパーフラット:
https://www.aruhi-corp.co.jp/product/super_flat/

2位.楽天銀行 フラット35S(金利Aプラン)

金利:0.88%(全期間固定15年~20年の場合 ※当初10年間、団信なし)

省エネルギー性や耐震性などに優れた住宅の取得のために住宅ローンを組む場合に、借り入れ金利が通常のフラット35よりも一定期間引き下げられる制度です。土日を含めて22時まで相談可能なので、忙しい場合に便利です。また、保証料・繰上返済手数料が無料になっています。

【出典】楽天銀行 住宅ローンフラット35S:
https://www.rakuten-bank.co.jp/home-loan/flat35/purchase/flat35s/

3位.住信SBIネット銀行 フラット35S(金利Aプラン)

金利:1.08%(全期間固定15年~20年の場合)

省エネルギー性や耐震性などに優れた住宅の場合に、当初10年間の金利を引き下げるプランです。繰上手数料が無料なので、繰上返済を活用したい場合に便利です。

【出典】住信SBIネット銀行 フラット35S:
https://contents.netbk.co.jp/flat35/flat35Sspec/

住宅ローンランキング-変動-

変動金利型の住宅ローンについて、お薦めランキングをご紹介します。

※記載の内容や金利は平成30年10月1日現在のものです。最新の内容や金利についてはご確認ください。

1位.住信SBIネット銀行 ネット専用全疾病保障付住宅ローン<通期引下げプラン>

金利:0.418%(変動)

ネット申し込み専用の住宅ローンです。保険料なしで団体信用生命保険と全疾病保障が付帯しているのが魅力です。加えて、女性の方はガン診断給付金特約も無料で付いてきます。

【出典】住信SBIネット銀行 ネット専用住宅ローン:
https://contents.netbk.co.jp/lp/homeloan/net_02/

2位.じぶん銀行 住宅ローン 全期間引下げプラン

金利:0.457%(変動)

借入期間中の全ての期間において、金利が引下げられるプランです。団体信用生命保険への加入が必須ですが、加入するプランが選べて、プランによって上乗せ金利が設定されるのが特徴です。

【出典】じぶん銀行 住宅ローン 全期間引下げプラン:
https://www.jibunbank.co.jp/products/homeloan/interest/whole_period/

3位.イオン銀行 住宅ローン 金利プラン 手数料定率型

金利:0.57%(変動)

住宅ローンを契約すると、イオングループでの買い物が割引きになるサービスがあります。金利を上乗せすることで、8疾病保障やガン保障の特約を付けることもできます。

【出典】イオン銀行 住宅ローン 金利プラン:
https://www.aeonbank.co.jp/housing_loan/campaign/140610.html

住宅ローンランキングのまとめ

住宅ローンのランキングについてご紹介しました。

住宅ローンの種類としては、金利が変動しない全期間固定金利型、金利が変動しない期間を選択できる固定金利期間選択型、金利が一定期間毎に見直される変動金利型などがあります。

住宅ローンの支払い総額を抑えるためには、金利だけでなく、手数料などを含めた総合的な支払い金額を踏まえて検討することが重要です。

今回ご紹介したランキングなどを参考に、住宅ローンをお得に活用していただければ幸いです。